神村正史
北海道網走市沖で2日、サケ釣りの船外機付きゴムボートから3人が海上に投げ出され、1人が死亡した事故で、転覆したとみられていたボートは、転覆せずに進み続けて3人から離れていった可能性があることが、網走海上保安署への取材でわかった。海保は「転覆事故」として報道発表していた。
海保によると、事故は2日午前10時ごろに、網走市二ツ岩の沖100メートル付近で発生。3人は釣りをしたあと、ボートを陸に揚げるために二ツ岩の浜に向かっていたという。1人は自力で浜まで泳ぎ着き、残る2人は約1時間後に救助されたが、1人が死亡した。
海保は当初、生存者の証言などから、ボートが波を受けて転覆したため3人が海に投げ出されたとみていた。しかしその後の調べで、ボートが右側から波を受けて大きく傾き、3人は船上でバランスを崩して海に転落した可能性があることが判明。ボートは停止せずにそのまま進み、現場から遠ざかったとみられるという。
海保は今後、生存者に当時の状況について詳しく話を聞くなどして原因解明を進める。(神村正史)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル